
福岡で相続税について調べている方の中には、
「自分たちの相続に相続税がかかるのかわからない」
「相続税の申告はいつまでに行えばよいのか」
「福岡のどの税理士に相談すればよいのか」
とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
相続税は、預貯金だけでなく、自宅や賃貸不動産、株式、生命保険金など、さまざまな財産を確認したうえで申告の必要性を判断します。
特に福岡市やその近郊に不動産を所有している場合、土地の評価額によっては、想定していた以上に遺産総額が大きくなることがあります。
本記事では、相続税を福岡で相談する前に知っておきたい基本事項と、税理士を選ぶ際のポイントを解説します。
1.福岡でも相続税は一部の資産家だけの税金ではありません
福岡国税局が公表した令和6年分の資料によると、福岡県における被相続人数は6万2,933人で、そのうち相続税の課税対象となった被相続人数は4,915人でした。
課税割合は7.8%となっており、単純計算では、亡くなった方のおよそ13人に1人が相続税の課税対象となっています。
相続税というと、非常に多くの金融資産を持つ人だけにかかる税金と思われがちです。
しかし、福岡市内やその近郊に自宅、賃貸アパート、駐車場、事業用不動産などを所有している場合には、預貯金がそれほど多くなくても相続税の申告が必要になる可能性があります。
まずは、財産の概算額が相続税の基礎控除額を超えるかどうかを確認することが重要です。
2.相続税がかかるかどうかは基礎控除額で判断します
相続税は、原則として、相続財産の課税価格が次の基礎控除額を超える場合に申告が必要となります。(参照:国税庁ウェブサイト・相続税の計算)
3,000万円+600万円×法定相続人の数
法定相続人の人数ごとの基礎控除額は、次のとおりです。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人 | 4,800万円 |
| 4人 | 5,400万円 |
例えば、父が亡くなり、相続人が母と子ども2人の合計3人である場合、基礎控除額は4,800万円です。
相続財産の課税価格が4,800万円以下であれば、原則として相続税はかかりません。一方、自宅の土地・建物、預貯金、株式、生命保険金などを合計した結果、4,800万円を超える場合には、相続税申告の検討が必要です。
ただし、財産の単純な時価合計と、相続税計算上の評価額は必ずしも一致しません。特に土地や非上場株式がある場合は、専門的な評価が必要です。
3.相続税の申告期限は10か月です

相続税の申告と納付は、原則として、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に行います。
例えば、7月15日に亡くなったことを知った場合、申告・納付期限は翌年5月15日となります。
10か月という期間は長く感じるかもしれません。しかし、実際には次のような作業が必要です。
- 相続人を確定するための戸籍収集
- 預貯金や有価証券の残高確認
- 不動産の調査と評価
- 生前贈与や名義預金の確認
- 遺産分割協議
- 納税資金の準備
- 相続税申告書の作成
特に、不動産が複数ある場合や相続人が遠方に住んでいる場合、必要資料の収集だけでも相当な時間がかかります。
相続税がかかる可能性がある場合は、申告期限の直前ではなく、できるだけ早い段階で税理士に相談することが大切です。
なお、相続税申告書の提出先は、相続人の住所地ではなく、原則として被相続人が亡くなった時点の住所地を管轄する税務署です。
4.福岡の相続税では不動産評価が重要です
福岡で相続税申告を行う場合、特に注意したいのが土地や建物の評価です。
土地の相続税評価は、主に「路線価方式」または「倍率方式」によって行います。路線価は、地価公示価格などの80%程度を目途に定められており、道路ごとに1平方メートル当たりの価額が設定されています。
ただし、路線価に土地の面積を掛けるだけでは、正確な相続税評価額にならないことがあります。
例えば、次のような土地では、土地の形状や利用状況に応じた補正を検討します。
- 奥行きが長い土地
- 間口が狭い土地
- 形が不整形な土地
- 道路との間に高低差がある土地
- 私道に面している土地
- アパートや貸家の敷地
- 複数の道路に面している土地
- 市街化調整区域や農地を含む土地
福岡市中央区、博多区、早良区、西区などの都市部と、福岡市近郊や郊外地域とでは、土地の評価方法や確認すべき事項も異なります。
不動産の評価額は相続税額に直接影響するため、不動産を含む相続では、土地評価に対応できる税理士へ相談することが重要です。
5.相続税が0円でも申告が必要になる場合があります
相続税には、税負担を軽減するためのさまざまな制度があります。
代表的な制度が、配偶者の税額軽減です。配偶者が取得した正味の遺産額については、1億6,000万円または配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額まで、原則として相続税がかかりません。(参考:国税庁ウェブサイト・配偶者の税額の軽減)
また、被相続人が住んでいた自宅の土地や事業に使用していた土地については、一定の要件を満たすことで、小規模宅地等の特例を適用できる可能性があります。
これらの特例を使った結果、納付する相続税が0円になるケースもあります。
ただし、特例を適用するためには、相続税申告書の提出が必要となる場合があります。「税金がかからないから申告も不要」と判断せず、特例適用前の財産額を確認することが大切です。
6.福岡で相続税に詳しい税理士を選ぶポイント

相続税申告を依頼する税理士を選ぶ際は、事務所の場所や報酬だけでなく、実際の対応内容を確認しましょう。
特に確認したいのは、次のような点です。
不動産評価に対応しているか
福岡の相続では、自宅、賃貸物件、事業用地、農地などが含まれるケースが少なくありません。土地の現地確認や評価上の減額要素まで検討してもらえるかを確認しましょう。
税理士が申告内容を確認するか
相続税申告は、財産評価や特例適用について専門的な判断が必要です。面談や申告内容の確認に税理士が関与する体制になっているかが重要です。
料金体系がわかりやすいか
基本報酬だけでなく、土地、非上場株式、相続人の人数、申告期限までの期間などによって追加報酬が発生することがあります。
契約前に見積書が提示され、追加料金が発生する条件が明確になっている事務所を選びましょう。
司法書士や弁護士と連携できるか
相続では、相続税申告だけでなく、不動産の相続登記や遺産分割をめぐる法的な問題が発生することがあります。
税理士だけで対応できない業務について、司法書士や弁護士など、地元福岡の専門家と連携できる体制があると安心です。
7.税理士への相談時に準備しておきたい資料
最初の相談時点ですべての資料がそろっている必要はありません。
ただし、次のような資料があると、相続税申告の必要性や概算額を判断しやすくなります。
- 固定資産税の納税通知書・課税明細書
- 預貯金通帳や残高がわかる資料
- 証券会社から届いた取引残高報告書
- 生命保険の保険証券や支払通知書
- 借入金の残高がわかる資料
- 過去の贈与税申告書
- 被相続人の確定申告書
- 遺言書
- 相続人の関係がわかる戸籍や家系図
資料が不足している場合でも、まずは現在わかっている財産の内容を整理して相談するとよいでしょう。
福岡で相続税申告にお悩みの方へ

相続税申告では、財産を漏れなく把握するだけでなく、不動産を適切に評価し、利用できる特例を検討したうえで、期限内に申告と納付を完了させる必要があります。
特に、次のような場合は早めのご相談をおすすめします。
- 福岡市内や近郊に不動産を所有している
- 自宅以外にアパートや駐車場がある
- 相続財産が基礎控除額を超えそうである
- 生前贈与や名義預金がある
- 被相続人が会社を経営していた
- 相続税の申告期限が近づいている
- 遺産分割の方法で悩んでいる
福岡相続税申告相談室では、相続財産の確認、不動産評価、相続税額の試算、申告書の作成・提出まで対応しています。
相続税がかかるかわからない段階でも、まずはご相談ください。
内部リンク:相続税申告サービス案内
内部リンク:税理士報酬・費用
内部リンク:ご相談予約ページ
相続税に関するよくあるご質問
預貯金が少なくても相続税がかかりますか?
預貯金が少なくても、自宅、賃貸不動産、株式、生命保険金などを合計した相続財産額が基礎控除額を超える場合には、相続税がかかる可能性があります。
遺産分割が決まっていなくても申告が必要ですか?
遺産分割協議が終わっていなくても、相続税の申告期限は延長されません。未分割の状態で期限内申告を行い、分割成立後に修正申告や更正の請求を行うことがあります。
福岡県外に住んでいても相談できますか?
相続人が福岡県外に住んでいても、被相続人が福岡に住んでいた場合や、福岡に相続不動産がある場合には相談できます。オンライン面談や郵送で資料をやり取りする方法もあります。
相続税申告を税理士に依頼する費用はいくらですか?
税理士報酬は、遺産総額、土地の数、相続人の人数、非上場株式の有無などによって異なります。正式な金額については、財産の概要を確認したうえで見積りを取ることをおすすめします。
参考情報
相続税の計算方法や申告手続、各種特例については、国税庁および福岡国税局の公表資料もご参照ください。
福岡国税局「令和6年分 相続税の申告事績の概要」
福岡県、佐賀県および長崎県における相続税の申告状況、課税割合、相続財産の構成などが掲載されています。
https://www.nta.go.jp/about/organization/fukuoka/release/r07/sozoku_shinkoku/sozoku_shinkoku.pdf
国税庁「No.4152 相続税の計算」
相続税の課税価格、基礎控除額、課税遺産総額および各相続人の相続税額の計算方法が解説されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4152.htm
国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」
相続税の申告が必要となる場合、申告期限、申告書の提出先および納税方法などが解説されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm
国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」
配偶者が相続した財産について、1億6,000万円または法定相続分相当額まで相続税が軽減される制度の要件や手続が解説されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4158.htm
国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例」
小規模宅地等の特例の対象となる土地、適用要件、限度面積および減額割合などが解説されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm
国税庁「令和8年分の路線価等について」
令和8年分の路線価および評価倍率の公表内容、路線価方式と倍率方式による土地評価の概要が掲載されています。
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2026/rosenka/index.htm
※各制度の適用については、相続開始時期、遺産分割の状況、相続人と被相続人との関係、土地の利用状況などによって判断が異なります。具体的な相続税申告については、税理士などの専門家へご相談ください。







